中井久夫 土居健郎  神谷美恵子

パジャマを使ったことわざがないので作ってみた。
「いちじくは熟すがパジャマは熟さない」
意味。いちじくは時間が経てばうまくなるが、パジャマは古くなったら古くなるだけ。余裕があるなら新しいのを買ってみたら。

にほんブログ村
中井久夫『「昭和」を送る』(みすず書房 2013)読了。
一面識がなくても「中井先生」と呼びたくなる、自分にとってとても大事な著者。
×  ×  ×
あいからずどの文章も響く。だからこそ急がないように読んだ。白眉は文章量のせいもあるが表題の天皇論になるだろう。(念の為、数えて見たらたった40ページ弱!もっとあると思った!)
いくつもの材料を使い、そこに光を当てれば、その出来た影にもまた当てるという作業でアプローチを繰り返す。たとえばこんなの。昭和天皇の執務室にあったリンカーンダーウィンの像。それは「これみてさとれ」という陛下の思いではないか?ではなにをさとれというのか?
×  ×  ×
あとがき。阪神大震災直後、中井先生は東京への電話回線を保障された。それは皇后陛下の指示によるものだった。すぐに恩師土居健郎から連絡が入り状況説明を求められ、その内容は皇后陛下に伝えられた。このとき皇后陛下は「こころのケア」という言葉を使われたらしい。これは「魂の友」といわれた神谷美恵子さんとの会話の中で生まれた言葉だろう……。

にほんブログ村

にほんブログ村