又吉直樹『火花』耳が良い

又吉直樹の『火花』。ああ、耳の良い人だなあ。
書き出し。「大地を震わす和太鼓の律動に、甲高く鋭い笛の音が重なり響いていた」
大地(ア段)……和太鼓(ア段)……甲高く(ア段)……重なり(ア段)。
前半の太鼓のために、「大地(ダ)……和太(ダ)鼓、律動(ド)、甲高(ダ)く」、
後半の笛のために、「甲(カ)高く」「音が(このガは鼻濁音)」「重(カ)なり」「響(ヒ)いて」

火花

火花

×  ×  ×
又吉さん。私ももっとも再読するのは古井由吉ですよ!
野川 (講談社文庫)

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