漫画家志望のみなさん

27日28日29日と青森に行ってきた。
×  ×  ×
ねぶたミュージアムが想像以上に興奮した。
×  ×  ×
一つ気づいたこと。
ねぶたは敵対するAとBを右と左に配置するのが構図としては多いのだけど、あるものは、右のBがAにやられてのけぞっているポーズをしていて、つまり見物客はそのBの顔を上下逆さに見ることになる。ああ、なるほどそう来たかと、優秀賞を取ったというこのねぶたを写真で見て感心したんですが、展示が進み、最後に実物が現れて、そのなかにこのねぶたもあり、お、うれしいと思ったら、巨大なそれはあまりよろしくない。これは普段見慣れてない逆さの顔のせいで、瞬時に表情を理解できないからですね。さらにBの視線が上の方向に行ってしまい、迫って来ない。
いやあらためて考えて見れば、構図うんぬんの前に、なにを書くべきかという根本の問題があるのかしらん。欲しいのはAとBがバチバチと向き合う緊張で、これから戦いが始まるぞ、互いに精神がみなぎって、今まさにはち切れんばかりだぞ、というその瞬間こそを、描くべきなのかもしれません。人が一番ワクワクするのはそこなわけだし、お客の期待に応えるのが最も大事なことだから。
漫画家志望のみなさん。もしかしたらクライマックスって、戦いそのものよりもこの瞬間のことかもしれませんね。


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