女と居候

「あそこ、全速で通り抜けようぜ」と、やんちゃな若い奴(ただし飛ぶ虫)が競いあうだろう道がある。たしかに木立のなか、風が気持ちよく抜けるので、一般の方(飛ぶ虫)もよく使うらしく、そのため、それは見事な女郎蜘蛛の金糸の巣が六か所も(わざわざ数えた)、どこにも漏れがないように大きく張られている。よほどの走り屋(ただし飛ぶ虫)でも、六か所全部をかわすのは無理だろうなあ。捕まったら最後「ちきしょう!」と叫んでも(虫は叫ばない)、産卵前の女郎蜘蛛はむんちむんちと食うだけだ。
今日見た大きな巣。女郎蜘蛛は巣の真ん中に陣取るのですが、その脇のすみっこに、小さな小さなオスがちょこんといた。交尾を狙ってるようだ。女郎蜘蛛の巣には、かなりの確率で小さな銀色の居候蜘蛛がいて、おこぼれの餌を食べると聞いてるけど、そいつは見つからなかった。
『みる・きく・しらべる・かく・かんがえる 対話としての質的研究』読了。
女郎蜘蛛の話題のあとで『みる・きく……』の書影を見ると生物学の本だと思われてしまいますね。カタツムリの写真使ってるし。

ジョロウグモ2のポストカードphoto by 中澤 敏 葉書ハガキ海

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