徳南晴一郎 『弧客』

うちのカミサンは言い間違いが異常に多い。その間違い方もバチカン、もしくは金田一家で認定してほしいほど奇跡的だ。それは私によって記録されるのだが、昨日も一つ採集した。放射能の話をしていたときに彼女が言った言葉。
「ガーガーカウンターが鳴りだせばそれは怖いでしょう」
「ガーガーカウンター?ガイガーカウンターだろ?」
「え?ガーガー鳴るからガーガーカウンターじゃないの?」
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草枕』に孤客という言葉が出てきた。徳南晴一郎の異様な傑作『孤客』(太田出版 1998)を思い出す。棚から出して久しぶりに開くと前付けのエピグラフ漱石が引いてあった。『草枕』ではなく『野分』だった。
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