黒澤明はバイトしたかったのか?

黒澤明アカデミー賞の特別賞を受けたとき、「ボクはまだ映画がよくわからない」と挨拶したのは有名な話だ。だけどその数年後に「俺は学歴がない、履歴書に書くことがない」と言ったらしい。うーん。川村蘭太の『黒澤明から聞いたこと』(新潮新書 2009)に出てくるんだけど、聞いた川村もなぜそんなことを黒澤が言うのかわからなかったらしい。まさかバイトに行きたかったわけではないよね。
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町のなんでも屋に入った黒澤は、ある仕事を引き受ける。小学校の息子の運動会、出張が入ったので、代わりにビデオを撮ってほしい。これは見てみたいですね。開会式。校長が言う。「今日はみなさんが良い子にしてたからこんなに晴れました」と言った途端、ざんざん雨が降り始める。もちろん黒澤が放水車を呼んであったのだ。

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