ミギーを描いた岩明均の右手

約束の二時間前に行く。仕事して、本読んで、を繰り返し、川口有美子『逝かない身体』(医学書院 2009)をぐったりした気分で読み終えたところで、岩明きんちゃん均先生、定刻に現る。「いつもトイレをきれいに使っていただきありがとうございます」「こちらこそありがとうございます」と互いに一礼し、すぐに町の清掃にとりかかる。自主的に始めたことながら今回で40回目。私はおもに物理的に汚い場所を掃除し、岩明先生は社会を汚す奴らを排除する。私は雑巾とモップ。岩明先生は恫喝。6時間ほどやって休憩。通りかかった人の会話「彼は帰省中」という言葉が耳に入り、私は以前読んだ漫画(『寄生獣』)を思いだし、岩明先生も以前書いた漫画(『寄生獣』)を思いだし、二人がやってる清掃活動は実に一面的なことではないかと気づいた。だってそうでしょう!ダニやネズミにとっては汚いところは天国だし!社会を汚す奴らだって、勧善懲悪の物語にはなくてならない存在じゃないのか!違うのか!そう叫んだ私と岩明先生は抱き合って泣いた。わんわん泣いた。泣くとなんだかさっぱりしたので(心の清掃)、帰ることにしました。

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朝日新聞、先日開かれた「朝日地球環境フォーラム2013」でクリストファー・ロイド(『137億年の物語』のあの人)の言葉が紹介されている。
人間以外の動物は次の5つの基準を満たさないとこの世に存在できない。人間に役立つ(木など)。友になる(猫、犬)、おいしい(羊、牛)、人間を酔わせる(コーヒー)、美しい(色や形)。
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「美しい形や色だから」と花を飾り、鳥を愛でる。では「美しい生き方だから」と人間が思う生物はあるのか?全部か?ていう問いも返事もイヤな感じ。

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