岡田美智男『弱いロボット』

どんな言葉でもいいが、たとえば「きみのことが好きだ」という台詞。これは本当の気持ちなのか、そうでないのか、この言葉そのものからは読み取ることができない。物語だろうと、現実であろうと、それは変わらない。つぶやいたのが詐欺師であろうが、今まで一度もウソをついたことがない女だろうが、ほかのコードがなければ、言葉の正体はつかめない。それは本人でさえわからないときも多い。
このことを面白がるシナリオライター(漫画家でも、小説家でもいいけど)と、そうでないライターがいるが、そうでないライターには岡田美智男『弱いロボット』(医学書院 2012)のむちゃくちゃ面白いことに、あまりピンと来ないのでないか。

弱いロボット (シリーズ ケアをひらく)

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