アイデアを出すために

キムタクがＣＭで言ってるように、体を動かしてる時の方がアイデアが出るというのは本当だと思う。私の場合、それは散歩だ。ただ、いきなり外に行くよりは、とりあえずぐずぐずになるまで考えてから、出かけた方がいい。さらにあなたにカミサンがいるなら連れて行きなさい。「このアイデアはどうかな」と聞けば即答で「つまらない」と鼻で笑ってくれるから。
で、このごろ散歩によく行ってるのですが、木曜日は一時間かけて二つ離れた駅までとぼとぼ行った。いくつかアイデアも出て、ご褒美的な意味でブックオフに寄ってカミサンが数冊買ったあと、ハロウィンなんとかくじで割引券が４００円分当たったので、それを足してまたちょっと買った。それから昼食。トレーいっぱいにパンを購入し川に行く。トンビが川魚を急襲し、見事に足でつかむと、対岸で食べている。それを見ながらうちら夫婦も食べている。「釣り場のトンビはさ、人間を襲うからなあ。横浜の八景島でも、大磯でも、襲われたよ、弁当をバシっとはじかれた。ここで昼飯を食べる人はいないから、トンビも襲ってこないけど」とカミさんに言うと、キャー！とカミサンが叫んだ(カミサンは叫ぶ時だけステロタイプな女だ)。風圧ととともに、手にしていたキナコ揚げパンが飛んだ。トンビだった。うわあ！ここも来るじゃん！と思う間もなくなおもトンビは我々にむかって急降下してくる。だがパンと我々の距離が近くて警戒してるのか、つかむまではいかない。そこでちょっと離れた場所にパンを置きなおした。するとものすごい勢いで飛んできた！カラスが。ガシっとつかみ、もうお空に。あっけにとられたのは私ら夫婦だけでなかった。トンビもだった。「なんじゃおまえは！」とトンビはカラスを追った。だがもうカラスはいなかった。カミサンが爆笑した。
そのあと１時間かけて帰った。疲れて、足が痛くて、アイデアは出なかった。無口で戻りました。

揚げパン　のぼり旗

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