アパートへ来る道で、カラスが電柱に止まるのを見て、「ああ、カラスの絵を描くときは、あそこをデフォルメすればカラスになるのかも」と気付く。家に帰ってカミさんに描いてもらって確かめてみよう。
文春文庫『壇蜜日記2』読了。棚から手にとって「え、こんな文章を書くのか」と買って、あっというまに読了。おもしろい。寝てる人の隣で静かに書いてる感じ。書いてるのはその寝てる人の悪口。寝てる男と書いたほうがいいか。そして書いてる自分の姿が鏡にうつっている……。
無防備も計算してるし、計算をはずすのも計算している。でもほんの少し「ここはもう書きなおさないでいいや」と削除を我慢したのもあるか。巻末に直筆の字が出ているのだが、驚く。文章と違う。いや、同じか。
司馬遼太郎に続いて、字の話題が続く。ということで二つ。悪字で有名な石原慎太郎はいまやPCで書いてる。ユリイカ石原慎太郎特集。豊崎社長との対談で栗原裕一郎の発言。もうひとつ。昨日紹介した里中満智子唐招提寺の文章。「勅額の文字は孝謙天皇の手による。僧、道鏡との艶聞で有名だが、文字から受ける印象は固くて生真面目だ。道鏡との恋は世間で言われてるような艶っぽいそれではなく、真の純愛だったのではないかと想像する所以だ」この視点はおもしろい。

壇蜜日記2 (文春文庫)

壇蜜日記2 (文春文庫)


にほんブログ村

にほんブログ村

にほんブログ村