いがらしみきお

金沢でいがらしみきお先生と『羊の木』を見た。山上たつひこ先生は都合で来られなかった。奥様には御挨拶させていただいたが、残念だった。
いがらしみきお先生とお会いしたのは初めてである。結果、いろいろなことも初めてとなった。先生の声とか話し方とか身長とか服装とかそういうのが、つまりいちいちみんな初めてだった。初めてだったのに私はそれぞれのポイントで「らしいな」と思ったり「意外だなあ」と思ったりした。私は大学のときから今までずっと先生のファンだったから(山上先生の場合は中学から今までずっと)勝手にいろいろ想像するのはまあ当然だけど、とはいっても先生の「声」を想像はしたことがなかった。なかったにもかかわらず、私は声に関しても「らしい」か「らしくない」かを思った。考えてみると不思議なことだ。クイズの問題を意識ないのに、答えを見た途端、自分はすでに答えを出していたのだとあとから知る感覚。そしてそれが間違っているという感じ。
試写会が終わり、乾杯の席も終わり、ホテルに入り、歯を磨きながら、「先生はずっといがらしみきおをやってこられたのだ」と気付いた。先生はご当人だから、この「らしい、らしくない」クイズに関して全問正解である。だがご当人だからこそ、「らしい、らしくない」を意識してるわけで、反対にインチキをしてるとも言える。なんてことを考えながら、わりと寒い部屋で眠った。


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