口笛

「久しぶりに川原で火でも焚くか」と、鉄網(昔川原で拾った)とバケツとヤカンと紅茶のティーパックとカップヌードルとお水と新聞紙とマッチを持って、次男と出かける。二人で石でかまどを作り、二人で川原に落ちてる木を拾う。その木を酸素が入るようにたがいちがいに組んで、もやもやんんとした枯れた雑草と新聞紙を良き場所に置き、火をつける。つかない。新聞が燃えるだけでつかない。雨のせいで焚き木が芯まで濡れているのだ。つける。つかない。つける。つかない。次男と交代する。つける。つかない。つける。つかない。……口笛を吹きながら帰りました。
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夕方の川。ツルが浅瀬でじっと川面を見つめて魚を狙っていた。動かない。ちょっとかなわないなってくらい動かない。心に残った。
×  ×  ×
折口信夫 霊性の思索』読む。面白い。この手の折口本はみんな面白い。みんな私だけは理解したい理解するぞとがんばるからだろうか。私も毎度そのつもりで読む。そしてさらにわからなくなる。

折口信夫 霊性の思索者 (平凡社新書)

折口信夫 霊性の思索者 (平凡社新書)


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