飛んで行ってしまった

アリのなかに、食べ物を見つけると砂をかけてとりあえず隠す奴がいるでしょう。昨日、アパートへ行く道で、小枝(と言ってもアリん子サイズだけど)をくわえたアリが歩いていたのを目撃し、アリは小枝は食わないし、巣にも使わない(使わないよね?)ので、あとを追ってみると、脱皮できなかったセミの幼虫がいて、そこにはすでにたくさんのアリが出動していて、砂とか小枝をかけていた。でもこれって風が吹いたら、小枝なんて飛んでいくんじゃねえ?のと思って、その場を離れたんだけど、お昼に家に戻って、またアパートへ行く道で、さっきの幼虫を探してみたら、小枝じゃなくて、幼虫自体があっちの彼方に飛んで行ってしまっていた。アリはもういなかった。

前科者 (1) (ビッグコミックス)

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