バカリズム④

バカリズムが好きだ。頼まれもしないのに勝手に書くほど好きだ。
紙芝居「桃太郎と須藤宏」④
(①からお読みください)
(あのいつもの絵で)
×  ×  ×
居酒屋で、桃太郎の家来の須藤宏(40歳)が堀田水江(52歳)と話をします。
「あんたとジャンケンして、あいこが続くとイライラするけど、モモさんとあいこが続くと楽しいの、ずっとずっとあいこになれって思うの」
「俺とジャンケンなんかしたことないじゃん」
「それはそうだけど」
「桃太郎と何のジャンケンしたんだよ」
「お風呂。どっちが先に入るかって」
「どっちが勝ったの?」
「私。だけど、ふふふ、一緒に入っちゃった」
須藤宏が言いました。
「そんなこと言うために俺を呼びだしたの?」
「え?呼び出したのはあんたの方でしょ」
そのとき障子が開きました。桃太郎でした。
「呼びだしたのは私だよーん」
桃太郎が水江に言いました。
「結婚して下さい。水江さん」
驚く水江でしたが、小さくコクリとうなづきました。
須藤宏が桃太郎に言いました。
「俺の前で言いたかったわけ?やっぱ相当変わってるな」
「別に変わってねーし」
「桃さん、あんたさ、水江がいくつか知ってるの?」
「知ってるに決まってるじゃん、だけど愛があればたかだか十コうえなんて、関係ないね」
「10コ?どう考えたって20コだろ?」
「え?」
桃太郎の顔がとたん暗くなりました。
須藤宏が桃太郎に言いました。
「桃さん。忘れたの?こいつ、自分は大宮の駅前でスナックやってるって言ったろ。徒歩25分だぜ。それを駅前って。年齢もそういうことだな」
「水江さんの悪口言うな!」
桃太郎が泣きそうな顔で続けました。
「だってもう結婚式予約しちゃったもん!だから仕方ないもん!」
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