石井忠

石井忠
『漂着物の博物誌』(西日本新聞社 1977)
新刊で買った。つまり35年前。書評で見てほしくなり捜したのだが、地方の新聞社だから家の近くに置いてある書店がなくて、新宿か神保町で手にいれたと思う。ネットがない時代の話。石井はその後何冊も書いてる。朝日新聞の文庫にも入った。どれも面白い。
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7年ほど前、島根に取材で行ったとき、浜田の海でアオイガイを拾ったことがある。まさか拾えると思ってなかったので驚いた。想像していた以上に美しく、そして想像以上に薄かった。憎いバーカのことを考えればそのまま握りつぶしてしまうだろう。だから心静かに、マザーテレサのことを思いながら持ち帰った。
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4年ほど前、高知に行った。漫画家の和気一作さんと初めて組むので、打ち合わせとあいさつに行ったのだ。私だけ先乗りさせてくれと編集部に頼み、初めての高知を楽しんだ。もちろん桂浜にも行った。坂本竜馬は足もとをあまり見ない人だったのか?海の向こうばかり見ていたのか?私は日本を洗濯するなんて大それたことは考えないので、下だけ見ていた。結果、ドンジャラを一つ拾った。大好きなパーマン。これはバーカを考えても大丈夫。硬いから。
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拾って来たものを調べるための貝の図鑑は各種いろいろ出てる。種子も。
『鎌倉の馬の骨』(芝田英行 どうぶつ社 2008 )『鳥の骨探』(松岡廣繁、安部みき子 エヌ・ティー・エス 2009)もとても面白いです。お勧め。