黒澤明

「walk」を英和で調べてたら、意味の2番目に「(幽霊が)出る」とあった。
People say that ghosts walk here. (ここは幽霊が出るということだ)
面白いですね。日本の幽霊は足がない。だから歩かない。逆かな。歩かないから足がないのか。気づくとそこに立っている。存在する。そこがポイント。つまりbe動詞なんですかね?幽霊はなにもしない。何もしないから怖い。あとはそちらで察してね。これは文化論だ。ただハワイには足がない幽霊がいるらしい。と思ったら、これも日系人が住み始めてからのことだそうだ。
黒澤明の『夢』の「トンネル」は好きですが、あれはwalkの幽霊だった。歩くことそのものが怖いものとして描かれていた。音もなく現れるのが日本の幽霊なら、軍靴響かせ、足並み揃えてやってくる黒澤の幽霊たち。トンネルだから反響するし。