都築響一

今朝の朝日新聞。「耕論」というオピニオンページのテーマが「ヒップホップ現代詩」。三人への聞き書き。そのひとりが都築響一。都築は、社会の底辺から出てきて何となく認知されるような、読み人知らずのすごい言葉があることを指摘する。その一つが暴走族の「夜露死苦」。
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よろしく。「夜」も「死」も「苦」もいいんですが、「露」はなに?ロシアのこと?「おらおら!俺たちはロシアから来たんだぜ、象徴的な意味でな!だってよ、おじいさんからシベリア抑留のことを聞いたけどそりゃもうロシアはきついねえ!」
それともつゆ?新緑の葉に浮かんだ雨の水滴?「ボクたちは露が好きなんです。露を見ればポッと心に何かが生まれる。夜も、死も、苦も、全部そうでしょう。ぽ、ぽ、ぽって誕生する。ポッポッポッってまるでエンジンの音だし。だから僕たちは走るんです。暴走行為ではなくて、吟行行為です」
またそんなふざけたこと書いて。あんた、間違ってるよ、ここは単純に露出の「露」だべ。むき出しってことだべ。露骨とかの。はいはい。おっしゃる通りです。もちろん真面目に言ったらそうだけどさ。ていうか真面目に言ったら画数が多いってとこでしょ。そこれが「露」が選ばれた理由でしょう。とはいうものの、念の為、辞書を調べました。
1、つゆ。水滴。「雨露・甘露・玉露・結露・草露・霜露・白露」2、はかないもの。「露命」3、むきだしにあらわす。あらわれる。「露顕・露骨・露出・露呈/吐露・暴露(ばくろ)・発露・流露」4、屋根がなく雨ざらしになる。「露営・露地・露天・露店・露仏」5、ロシア。「露語/日露」
すいませんでした!学がなくて申し訳ありませんでした!そうですよね、この「露」は「2、はかない」って意味のことですよね。暴走族は、はかない。その通りです!さらに「4、屋根がなく雨ざらしになる」。こっちもですね。暴走族は雨ざらし。まさにその通りです!傘をさして走ってる暴走族はありません!
ちなみに私も作ってみました。防草族。うん。除草剤にありそうですね。そこんとこ夜露死苦