デビ夫人

うちのかみさんは言い間違えを良くする。そのための専用ノートもある。昨日はデビ夫人をビデ夫人と言った。記録した。
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ネットで買った「少女ダイアリー 昭和3年」が届く。東京府下谷区(今の台東区北の方)に住んでいた小学校4年生(4月から5年生)のふさ子ちゃんの自筆。少し抜き書きしてみる。
1月22日。晴。十じ頃まつ坂屋へいつた。そして下ぢきと「青い鳥」と「少女世界」を買つてきた。今日からラジオを引くことになつた。
3月18日。晴。黒馬物語フランダアスの犬といふのをお兄さんに買つていただいた。
3月29日。晴。政ちやんときれいなお花をとつておままごとをしました。そしてたくさんの料理をつくり王子様やなんかがくることにしてみんな食べるまねをして捨ててしまつた。
4月6日。晴。始めて國史と地理を習ひました。地理の川口先生はとても面白い。学校からかへつて三こしへ行きエスカレーターにのりました。そして筆洗とパレットを買ひました。
7月28日。晴。十姉妹をもつてお姉様の内へ行きました。この間たのんでおいた着物がぬえたのでうれしい。かへりは省線だつたので窓から両國のはなびがみえました。
8月29日。晴雨。うまれてはじめて上手な和歌を作つた。皆にみせたらたいへん上手だとほめられた。 はちかれてあしのはかげにかものなく池の面にも秋はきにけり