モリナガ・ヨウ

歌丸大喜利を始める前にみなさまにお詫びがございます。先月から座布団の受け渡しをフリスビー方式にしたところ、視聴者のみなさまからお叱りの手紙やお電話をたくさんちょうだいいたしました。「狙ったところに飛んでない」「角のふさふさが木久扇さんの目に入って痛そうだった」「好楽さんのキャッチングがヘタすぎる」「そもそもなぜこんな方式に変えたのか意味がわからない」。思慮が足りなかったと反省し、今日から、フリスビー座布団ロボット投げるちゃんに変わりまして、山田くんに再登場してもらい、従来通り、座布団を手渡しすることにいたします。山田くん、出てきてご挨拶」
山田「はーい、ただいま」
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昨日、かみさんと散歩してたらイキな黒塀があった。「子供のときに見たサザエさんで黒塀が出てきて、カツオが白墨を使っていたずら書きをした。私もしたくて捜したが、家の近くはコンクリばかりでしごく残念だった」とかみさんが言う。そこから落書きの話になり、ロウ石の話になった。今はロウ石って売ってるんだろうか?
たったいま、『世界をあつめる研究者の選んだみんぱくコレクション』(国立民族学博物館 2007)の付箋を貼ったページを開いたら、偶然ロウ石の記事が挟んであった。自分が切り抜いてそのままになっていたもの。2010年12月19日の朝日新聞の朝刊。『落書きの友、ロウ石は今』。これによるとおもちゃ用ロウ石は、激減したとはいえいまだに作られているとある。
ではなぜ私は本に挟んだのだろうか。そこはみんぱくの館長、松園万亀雄がケニアの滑石彫刻を紹介するページで、この滑石が実はロウ石のことなのだ。
この滑石の彫刻、ケニアのお土産で、うちにも手のひらに乗るサイズのキリンとサイがある。ケニアに行って買ったわけではなく、お土産でもらったわけでもないのだが、かみさんがフリーマーケットでたしか2つ100円で手に入れた。かみさんは素朴なデザインとつるりとした感触に惹かれて買ったのだろうが、本を読んで初めて素性(以前はローカルな商品だったがどんどん観光土産となっていった。女が稼げる仕事として貴重なもの。滑石の山は作物が取れない土地だったのに、今や金のなる山に変わった、などなど)がわかった。それで私が付箋を貼ったのだろう。
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てことはこの彫刻で落書き出来るのね?
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モリナガ・ヨウの土木現場に行ってみた!』(アスペクト 2010)を今読んでる。これ、おもしろいですね。