天竺鼠

天竺鼠が好きだ。だから勝手に書いてみた。
×  ×  ×
川原「あなたは店員さん?お客さん?店員さん?お客さん?」
瀬下「店員です。ここの者です」
川原「あ、そ。私はお客さんを捜してます」
瀬下「え?」
川原「冗談だよ、イトーヨーカードジョーク、ははは、ツボに入った、まともにくらった」
瀬下「ここはダイエーですけど」
川原「かみさんにね、パジャマをプレゼントしようと思ってね」
瀬下「奥様にですか?旦那さまからのプレゼント、きっと喜ばれますよ」
川原「奥様?かみさんだよ?」
瀬下「ですから」
川原「カミヤマさんだよ」
瀬下「あ、失礼しました」
川原「ガムを噛むの噛みに山の山で噛山」
瀬下「はあ」
川原「でも、きみの……きみはお客さん?店員さん?」
瀬下「店員です」
川原「店員さんの言うのは正しいよ、だって私はかみさんと、いくいくは結婚して、子供産んで、離婚して、離婚してはいかん、なにを言ってるんだ、私は、ははは、ツボに入った、ワンツーで入った」
瀬下「あの……」
川原「それで子供を産みたくなるような!産ませたくなるような!そういうパジャマが欲しいんだ」
瀬下「産みたくなって、産ませたくなる……」
川原「つまりはエッチな感じのパジャマってことじゃないか!かみさんが着た途端、もうすぐさま脱がせたくなるという、着てる時間が1分、いや、5秒もないような」
瀬下「難しいですね、それは人それぞれですからね」
川原「シマウマが逃げる、それを追うライオン、そういう図柄はないかな?」
瀬下「パジャマでその図柄ですか?」
川原「じゃあ、シマウマが逃げる、それを追うライオン、そのライオンをライフルで狙う店員さん」
瀬下「私ですか」
川原「じゃあ、クワガタ50匹が輪になって踊る。その真ん中でブランデーを飲むカブトムシ」
瀬下「……」
川原「そのカブトムシをライフルで狙う店員さん」
瀬下「このお花のやつとかいいと思うんですよ。ピンクは女性の方みなさんお好きですから」
川原「ライフルを持った店員さんはどこに隠れてるのかな?」
瀬下「隠れてませんけど」
川原「お客さんも?」
瀬下「お客さんも」
川原「脱がせやすい?とにかくすぐに裸になってもらわないと困るからね」
瀬下「まあ、ボタンですから。こちら先週までは3980円だったんですけど、昨日からバーゲンで3000円になったんですよ、お買い得だと思いますが」
川原「3000円、給料の2カ月分か」