シュリーマン

「血走った眼で鼻息荒く、異常に興奮しながら『笑点』を見ている男がいたら、それは間違いなく座布団賭博だね。そう、野球賭博と一緒。誰が座布団何枚獲ったかを賭ける。うちの組も胴元やってるよ。いや、ヘタに手を出さないほうがいい。そりゃ当たればでかいよ。一番難しいオールってのがあるんだけど、これ的中させると一晩で赤坂にマンション買える。だけどまず無理だから。獲った枚数を全員、正確に当てるんだけど、木久扇が難しいんだ。あと圓楽。好楽とかたい平とかはラクなんだけどね。え?八百長?ふふふ。それは聞かないでよ。違うよ。お前、バカじゃないの?木久扇さんに金渡すんじゃないよ。山田くん?どうして山田くんなのよ?歌丸さんだろ、渡すのは」
……という書き出しで始まるヤクザの回想録があったら、私は買うと思うなあ。
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シュリーマン旅行記 清国・日本』ハインリッヒ・シュリーマン(石井和子訳 講談社学術文庫 1998)を読んだ。
シュリーマンってトロイの前に日本に来てるんですね。清潔な日本に驚き、なのになぜ疥癬が多いんだろうって不思議がっている(荷物を持ってくれようとした荷役が疥癬なので、別の人に頼もうと思ったらそこにいたみんな疥癬だった、ぎゃふん)。彼は「きっと刺身のせいだな」って結論づけているんだけど、ふふふ。海鮮で疥癬か。さすが語学の達人だ。
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