荒俣宏『開かずの間の冒険』

「あなたはどんな大人になりたいですか?」
「総理大臣とすれちがったら、トイレをいつもきれいに使っていただきありがとうございます!と感謝されるような人になりたいです」

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荒俣宏『開かずの間の冒険』(平凡社 1991)再読。荒俣が乱歩や熊楠、おもちゃコレクターの北原さんの蔵を覗きにいく探訪記。
荒俣は能登北前船主の蔵で怒られる。階段を上ろうとして「まっすぐに上ろうとしてはいけません、体を横に」と言われた。降りるのもしかり。「体を横にして降りなさい!」なるほどね。たしかに蔵のは急な階段だ。大事な品物を持って上り下りするわけだから、落ちたら大変。人間も、品物も。
鏡花ゆかりの金沢の寺の蔵も出てくる。これとは直接関係ないですけど、荒俣は鏡花が色紙に「ロダントルストイのおせわにならないことを私はほんたうに喜んで居る」と書いたと紹介している。
まんま白樺派の嫌味じゃん。しかし、なんでそんなことを色紙に書くんだ?

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